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介護の扉を開く第一歩!「初任者研修」とは?メリット・費用・期間から取得方法まで完全ガイド
更新日 2025.06.19
投稿日 2025.06.16


目次
介護の世界へようこそ!「初任者研修」があなたの未来を拓く
「誰かの役に立ちたい」「社会に貢献できる仕事がしたい」…そんな想いを胸に、介護の仕事に興味をお持ちの方が増えています。超高齢社会を迎えた日本において、介護はますますその重要性を増しており、やりがいと安定性を兼ね備えた分野として注目されています。
しかし、いざ介護の仕事を始めようと思っても、「未経験だけど大丈夫かな?」「何から勉強すればいいの?」といった不安や疑問はつきものですよね。
そんなあなたに、ぜひ知っていただきたいのが「介護職員初任者研修(以下、初任者研修)」です。これは、介護の基本的な知識と技術を習得できる入門的な資格。介護職としてのキャリアをスタートさせるための、まさに「最初のステップ」となるものです。
この記事では、
- 初任者研修ってそもそもどんな資格?
- 取得するとどんないいことがあるの?(メリット)
- 費用や期間はどれくらいかかるの?
- どうやって取得できるの?
- どんなことを勉強するの?試験は難しい?
- 資格を取った後はどんな道があるの?
といった、初任者研修に関するあらゆる疑問に、分かりやすくお答えしていきます。この記事を読めば、初任者研修の全体像が明確になり、介護職への一歩を踏み出すための具体的なイメージが湧いてくるはずです。さあ、一緒に介護の世界への扉を開きましょう!
そもそも「初任者研修(介護職員初任者研修)」ってどんな資格?基本を徹底解説!

「初任者研修」とは?~介護の基礎知識と技術を学ぶ入門資格~
初任者研修は、介護の仕事を行う上で必要となる基本的な知識や技術、そして介護職としての倫理観や利用者さんとのコミュニケーション方法などを学ぶための研修です。介護の仕事が未経験の方や、改めて基礎から学びたい方を対象としており、介護職としてのキャリアをスタートするための登竜門とも言える資格です。
旧「ホームヘルパー2級」との違いは?
以前は「ホームヘルパー2級」という資格がありましたが、2013年度に介護保険制度が改正され、介護職のキャリアパスを分かりやすくする目的で「介護職員初任者研修」へと移行しました。初任者研修では、認知症ケアに関する科目が必須になるなど、より実践的な内容が盛り込まれています。既にホームヘルパー2級を取得している方は、引き続き介護の現場で活かすことができます。
なぜ必要?初任者研修を取得する意義
介護の仕事の中には、資格がなくてもできる業務(生活援助など)もありますが、利用者さんの身体に直接触れて行う「身体介護」(食事、入浴、排泄などの介助)は、原則として介護の資格を持つ人でなければ行うことができません。初任者研修を修了することで、この身体介護が行えるようになり、活躍の場が大きく広がります。
また、基本的な知識や技術を身につけることで、利用者さんに対してより安全で質の高いケアを提供できるようになるだけでなく、自分自身の業務に対する自信にも繋がります。
受講資格はあるの?年齢や学歴は関係する?
初任者研修の受講には、特に学歴や年齢、実務経験などの制限はありません。介護の仕事に興味がある方であれば、どなたでも受講することができます。実際に、高校生から主婦、定年退職後の方まで、幅広い年齢層の方がチャレンジしています。「新しいことを始めたい」「誰かの役に立ちたい」という気持ちがあれば、スタートラインに立つことができるのです。
取ってよかった!初任者研修を取得する5つの大きなメリット

初任者研修を取得することは、あなたのキャリアにとって多くのプラスをもたらします。具体的なメリットを5つご紹介しましょう。
- メリット1:介護のプロとしての確かな知識と技術が身につく
研修を通じて、介護の基本的な考え方から、食事・入浴・排泄といった具体的な介助方法、緊急時の対応、認知症の方への接し方など、実践的な知識と技術を体系的に学ぶことができます。これにより、自信を持って質の高いケアを提供できるようになります。 - メリット2:応募できる求人の幅が広がり、就職・転職に有利に!
前述の通り、身体介護を行えるようになるため、無資格の場合と比べて応募できる求人の種類が格段に増えます。訪問介護事業所はもちろん、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、デイサービス、グループホームなど、様々な介護施設・事業所で活躍のチャンスが広がります。「資格取得者歓迎」という求人も多く、就職・転職活動を有利に進めることができます。 - メリット3:給与アップも期待できる!資格手当が付くことも
多くの介護事業所では、初任者研修の資格保有者に対して「資格手当」を支給しています。また、無資格者よりも基本給が高く設定されている場合もあります。同じ業務内容でも、資格の有無によって給与に差が出ることがあるため、収入アップを目指す上でもメリットは大きいと言えるでしょう。 - メリット4:自信を持って利用者さんと向き合えるようになる
正しい知識と技術を身につけることで、「これでいいのかな?」という不安が軽減され、自信を持って利用者さんと接することができるようになります。利用者さんやそのご家族からの信頼も得やすくなり、より深いコミュニケーションを築くことにも繋がります。 - メリット5:さらなるキャリアアップへのパスポートになる
初任者研修は、介護職としてのキャリアのスタートラインです。ここから実務経験を積み、さらに上位資格である「実務者研修」や国家資格である「介護福祉士」を目指すことで、より専門性の高い知識や技術を習得し、キャリアアップしていくことができます。初任者研修の取得は、そのための重要な第一歩となるのです。
気になる!初任者研修の取得にかかる費用と期間のリアル

資格取得を考える上で、費用と期間は重要なポイントですよね。詳しく見ていきましょう。
費用の相場はどれくらい?
初任者研修の受講費用は、研修を実施するスクールや地域、コース内容(通学のみ、通信併用など)によって異なりますが、一般的にはおおよそ3万円~15万円程度が相場とされています。費用には、テキスト代、講義料、実習費などが含まれている場合が多いですが、詳細は各スクールに確認が必要です。
受講期間の目安は?
受講期間もスクールやコース、個人の学習ペースによって変わってきます。
- 通学コース(週に数回通う場合):約1ヶ月~4ヶ月程度
- 通信コース(自宅学習+スクーリング):約1.5ヶ月~4ヶ月程度
- 短期集中コース:最短で約1ヶ月程度
働きながら取得を目指す方や、家事・育児と両立したい方向けに、週末のみのコースや夜間コース、自分のペースで進めやすい通信コースなど、様々な選択肢があります。
賢く費用を抑える方法も!助成金やキャンペーンを活用しよう
費用負担を少しでも軽くしたいと考えるのは当然のことです。以下のような制度やキャンペーンが利用できる場合がありますので、ぜひ調べてみましょう。
- ハローワークの求職者支援制度・教育訓練給付制度: 一定の条件を満たせば、受講費用の一部が支給される場合があります。お近くのハローワークにご相談ください。
- 自治体の助成金制度: 一部の自治体では、介護人材確保のために独自の助成金制度を設けている場合があります。お住まいの自治体のホームページなどで確認してみましょう。
- スクール独自の割引キャンペーン: 各スクールが期間限定で割引キャンペーンを実施していることがあります。複数のスクールを比較検討する際には、こうした情報もチェックしましょう。
- 特定一般教育訓練給付金: 雇用保険の被保険者期間などの条件を満たせば、受講費用の最大40%(上限あり)が支給される制度です。
これらの制度は条件が細かく定められている場合があるため、利用を検討する際は必ず事前に詳細を確認してください。
自分に合った学び方で!初任者研修の取得方法とスクール選びのコツ

初任者研修を取得するには、都道府県知事の指定を受けた研修機関(スクール)で、定められたカリキュラム(合計130時間)を修了する必要があります。学習方法は大きく分けて「通学コース」と「通信コース」があります。
主な取得方法:「通学コース」と「通信コース」を徹底比較
特徴 | 通学コース | 通信コース |
学習スタイル | 全てのカリキュラムをスクールに通って受講 | 自宅でのテキスト学習やDVD・オンライン動画視聴が中心。一部スクーリング(通学)が必要 |
メリット | ・講師に直接質問できる ・仲間と一緒に学べる ・実技指導が充実 ・学習リズムを作りやすい | ・自分のペースで学習できる ・費用が比較的安い場合がある ・働きながらでも両立しやすい |
デメリット | ・時間的な拘束がある ・費用が比較的高めな場合がある | ・自己管理能力が求められる ・モチベーション維持が難しい場合がある ・実技指導の機会が限られる |
こんな人におすすめ | ・対面でしっかり学びたい人 ・疑問点をすぐに解消したい人 ・学習仲間と切磋琢磨したい人 | ・自分のペースで学習したい人 ・費用を抑えたい人 ・仕事や家事と両立したい人 |
失敗しない!スクール選びの5つのチェックポイント
数あるスクールの中から自分に合った場所を選ぶために、以下のポイントをチェックしましょう。
- 費用と支払い方法: 総額はいくらか、追加費用は発生しないか、分割払いやローンは利用できるかなどを確認しましょう。
- 立地と通いやすさ: 自宅や職場からのアクセス、通学にかかる時間などを考慮しましょう。特に通信コースでもスクーリングが必要な場合は、その場所も重要です。
- カリキュラムと講師の質: カリキュラムの内容が充実しているか、経験豊富な講師が指導してくれるかを確認しましょう。見学や説明会に参加して、雰囲気を感じてみるのも良いでしょう。
- サポート体制: 欠席した場合の補講制度、質問への対応、就職支援の有無など、サポート体制が整っているかを確認しましょう。
- 実績と評判: 修了生の数や就職実績、口コミなどを参考に、信頼できるスクールを選びましょう。
複数のスクールの資料を取り寄せたり、説明会に参加したりして、じっくり比較検討することが大切です。
どんなことを学ぶの?初任者研修のカリキュラムと修了試験の実際

初任者研修では、介護の仕事に必要な幅広い知識と技術を学びます。
主な学習内容(講義・演習):合計130時間
カリキュラムは、厚生労働省が定める指針に基づいて構成されており、主に以下の内容を学びます。
- 職務の理解(6時間): 介護職の役割や倫理、関連法規など
- 介護における尊厳の保持・自立支援(9時間): 利用者の尊厳を守ることの重要性、自立に向けた支援のあり方
- 介護の基本(24時間): 介護技術の基礎、安全・安楽な介護、感染予防など
- 介護におけるコミュニケーション技術(6時間): 利用者やその家族との効果的なコミュニケーション方法
- 老化に伴うこころとからだの変化と日常生活(12時間): 加齢による心身の変化、高齢期に多い疾患の理解
- 認知症の理解(6時間): 認知症の症状、対応方法、家族支援など
- 障害の理解(3時間): 様々な障害の特性、支援方法
- こころとからだのしくみと生活支援技術(75時間): 食事、入浴、排泄、移動、整容などの具体的な介護技術(講義と演習)
- 振り返り(4時間): 研修全体のまとめ
これらの科目を、講義(座学)と演習(実技)を組み合わせて学習します。特に「こころとからだのしくみと生活支援技術」では、ベッドメイキングや車いすへの移乗、食事介助などを実際に体験しながら学ぶため、実践的なスキルが身につきます。
修了試験は難しい?気になる難易度と合格率の目安
研修の最後に、学習内容の理解度を確認するための修了評価(多くは筆記試験)が行われます。試験の内容は、研修で学んだ基本的な知識を問うものが中心で、しっかりと授業内容を理解していれば、決して難しいものではありません。
合格率はスクールによって公表されていない場合もありますが、一般的には非常に高いと言われています。万が一、不合格になった場合でも、再試験の機会が設けられているスクールがほとんどですので、過度に心配する必要はありません。
試験対策は必要?安心して臨むためのポイント
特別な試験対策は不要な場合が多いですが、日々の講義や演習に真剣に取り組み、復習をしっかり行うことが最も重要です。配布されたテキストや資料をよく読み返し、分からない点は積極的に講師に質問しましょう。多くのスクールでは、試験前にポイントをまとめた講義や模擬問題などを用意していることもあります。
資格を活かして輝く!初任者研修取得後のキャリアパスと働き方

晴れて初任者研修を修了したら、いよいよ介護職としてのキャリアがスタートします。資格を活かせる職場や働き方は多岐にわたります。
活躍できる職場はどこ?
初任者研修の資格があれば、以下のような様々な場所で活躍できます。
- 訪問介護事業所(ホームヘルパー): 利用者さんの自宅を訪問し、身体介護や生活援助を行います。
- 特別養護老人ホーム(特養): 日常生活において常時介護が必要な高齢者が入所する施設です。
- 介護老人保健施設(老健): 在宅復帰を目指す高齢者に対し、リハビリや医療ケア、介護サービスを提供します。
- 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅: 多様なニーズに対応した住まいと介護サービスを提供します。
- デイサービス(通所介護): 自宅で生活する高齢者が日帰りで利用し、食事や入浴、レクリエーションなどのサービスを受けます。
- グループホーム(認知症対応型共同生活介護): 認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る施設です。
- 病院・クリニック: 入院患者さんの身の回りのお世話などを担当することもあります。
多様な働き方の選択肢
雇用形態も、正社員、パート・アルバイト、派遣社員など様々です。
- 正社員: 安定した収入とキャリアアップを目指したい方
- パート・アルバイト: 家事や育児、趣味などと両立しながら働きたい方
- 派遣社員: 様々な職場を経験したい方、ライフスタイルに合わせて働きたい方
自分のライフスタイルや希望に合わせて、働き方を選ぶことができるのも介護職の魅力の一つです。
先輩の声(例):資格取得で変わったこと、仕事のやりがい
「初任者研修を取って、利用者さんとのコミュニケーションに自信が持てるようになりました。以前は『これでいいのかな』と不安に思うこともありましたが、学んだ知識があることで、落ち着いて対応できるようになりました。何より、『ありがとう』という言葉が直接聞けるのが、この仕事の一番のやりがいです。」(30代・女性・訪問介護員)
「未経験からのスタートでしたが、研修で基礎からしっかり学べたのでスムーズに仕事に入ることができました。今は実務者研修の取得を目指して勉強中です。介護の仕事は奥が深く、毎日新しい発見があります。」(40代・男性・施設介護職員)
【Q&A】スッキリ解消!初任者研修に関するよくある疑問

ここでは、初任者研修に関してよく寄せられる質問にお答えします。
Q1. 働きながらでも取得できますか?
A. はい、可能です。多くのスクールでは、土日コース、夜間コース、通信コースなど、働きながらでも無理なく学べるカリキュラムを用意しています。実際に、仕事を続けながら資格を取得される方はたくさんいらっしゃいます。
Q2. 年齢制限はありますか?シニアでも大丈夫?
A. 受講に年齢制限はありません。介護業界では、様々な年代の方が活躍しており、人生経験豊富なシニア世代の需要も高まっています。体力面で不安がある場合でも、短時間勤務や比較的身体的負担の少ない業務など、自分に合った働き方を見つけることができます。
Q3. 履歴書にはどのように書けば良いですか?
A. 正式名称である「介護職員初任者研修課程 修了」と記載します。「(旧ホームヘルパー2級課程 修了)」と併記することも可能です。
Q4. 研修で一番大変だったことは何ですか?
A. 人によって感じ方は異なりますが、「覚えることが多い」「実技演習が最初は難しかった」「仕事や家事との両立」といった声が聞かれることがあります。しかし、同じ目標を持つ仲間と励まし合ったり、講師に相談したりしながら乗り越えている方がほとんどです。研修で得た知識や経験は、必ずその後の仕事に活きてきます。
Q5. 無資格でも働ける求人はあるのに、なぜ初任者研修を取った方が良いのですか?
A. 無資格でも可能な業務はありますが、初任者研修を取得することで、以下のような明確なメリットがあります。
- 仕事の幅が広がる: 身体介護が行えるようになり、より多くの求人に応募できます。
- 給与・待遇面で有利になる: 資格手当が付くなど、収入アップが期待できます。
- 専門性が高まる: 介護の基礎知識と技術が身につき、質の高いケアを提供できます。
- キャリアアップに繋がる: 実務者研修や介護福祉士へのステップアップの基礎となります。 何より、利用者さんやご家族からの信頼を得やすくなり、自信を持って仕事に取り組めるようになることは大きなメリットと言えるでしょう。
まとめ:初任者研修は、あなたの「なりたい」を叶える第一歩
ここまで、介護職員初任者研修について、その内容からメリット、取得方法、費用、期間、そして資格取得後のキャリアまで詳しく解説してきました。
初任者研修は、介護の世界への扉を開き、あなたの「誰かの役に立ちたい」「専門性を身につけたい」「安定した仕事で活躍したい」といった「なりたい」を叶えるための、大切な第一歩です。
資格取得には時間も費用もかかりますが、それ以上に得られるものは大きいはずです。この記事が、あなたの新しいキャリアへの挑戦を後押しするきっかけとなれば幸いです。
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